マイナビが22日発表した「正社員の"静かな退職"に関する調査」によると、正社員の4割以上が「静かな退職」をしており、そのうち7割以上が「今後も続けたい」と考えていることがわかった。
「静かな退職」とはやりがいやキャリアアップなどは求めずに、決められた仕事だけをこなす勤務姿勢。近年、ワークライフバランスの重視に伴い、注目されている働き方だが、実際に退職するわけではない。
実際、正社員の44.5%が「静かな退職」をしていると答え、20代が46.7%で最も多かったが、すべての年代で40%を超えている。70.4%が「今後も続けたい」と考えており、これは40代が73.5%で最も多かった。この働き方で得られたものは「休日や労働時間、自分の時間への満足感」「仕事量に対する給与額への満足感」などが多かった。
これに対して、企業側の中途採用担当者も「賛成」が38.9%あり、「反対」の32.1%を上回った。賛成派はIT・通信・インターネットや金融・保険・コンサルティングなどに多く、反対派は不動産・建設、流通・小売りに多かった。賛成意見では「人それぞれであり、キャリアアップを求めない働き方も考慮すべし」、反対意見では「他の従業員に伝播する」などがあった。
調査は対個人が昨年11月、20~59歳の正社員3000人、対企業が今年3月、中途採用担当者815人の有効回答を集計した。