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2025年2月27日

サービスの規格化など「事業課題の検討と対策」を公表、スポットワーク協会の活動報告会

 雇用仲介の「新形態サービス」事業者らで組織するスポットワーク協会(米田光宏代表理事)が27日、東京都内で活動報告会を開いた。柔軟な働き方へのニーズが高まり、市場が急拡大しているスポットワーク。それに伴い、利用者を巡る課題や事業者の法令順守が指摘されるなか、事業運営上の課題を整理し、「サービスの規格化」や「違法・有害と疑われる求人案件の防止対策」など、4本柱の「検討と対策」を公表した=写真

n250217_2.jpg 同協会は2022年2月に発足し、正会員7社のほかアドバイザリー会員、準会員で構成。スポットワーカーを取り巻く環境の調査・研究や労働行政に協力し、関係機関および会員相互の連絡・協調を推し進めている。昨年は、正会員として活動する企業が最低限準拠すべき基準としてガイドラインを策定したほか、協会のホームページに雇用主と求職者の双方から意見を聞く「相談窓口」を設置している。

 この日の活動報告会で公表した4本柱は(1)「就職お祝い金」禁止の対応(2)求職申し込み全件受理への対応(3)いわゆる「犯罪実行犯(闇バイト)」募集の防止に対する措置(4)雇用主と求職者における雇用契約成立時期などを含むサービスの規格化――といった職業安定法や労働基準法に即した対応方針となる。

 報道陣との質疑応答を踏まえて米田代表理事は「日本の社会課題である人手不足、需給ギャップ解消に有効な打ち手となるサービスだと確信している」と強調。続けて、「それだけに健全な業界並びに事業成長がより求められている。協会に参画する事業者に向けて、そうした世界観と意義、役割を認識してもらって、それぞれの事業活動の中で健全性を前提に成長戦略を描いてもらいたい」と述べた。

 また、この日は社員総会も開かれ、新しい理事・監事体制が決まった。顔ぶれは下記の通り。
▽代表理事(留任)米田光宏氏(ツナググループ・ホールディングス社長)
▽理事(留任)大友潤氏(パーソルビジネスプロセスデザイン取締役執行役員)
▽理事(留任)小川嶺氏(タイミー社長)
▽理事(留任)武井繁氏(HRソリューションズ社長)
▽理事(新任)太田麻未氏(メルカリ執行役員CEO Work)
▽理事(新任)冨田英揮氏(ディップ社長兼CEO)
▽理事(新任)横井聡氏(シェアフル社長)
▽理事(新任)米谷昭良氏(LINEヤフー メディアカンパニー/バーティカル・事業推進統括本部長 兼 LINE HR事業本部長)
▽監事(新任)渡邉雅之氏(弁護士法人三宅法律事務所パートナー)


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