東京商工リサーチが19日発表した上場企業の「早期・希望退職募集」状況によると、今年は今月15日までに53社(前年同期36社)、対象人数9219人(同2915人)に上り、2021年以来、3年ぶりに1万人の大台をうかがうハイペースで進んでいることがわかった。
業種は「電気機器」が13社、3320人で最も多く、次いで「情報・通信」の8社、607人、「繊維製品」の4社、694人、「医薬品」の4社、700人など。東証プライム上場企業が37社と最も多く、直近決算が黒字だった企業は32社に上っている。
同社によると、日産自動車は国内外で9000人を募集し、第一生命ホールディングスが50歳以上の1000人を募集するほか、武田薬品工業は人数の上限を設定せず、富士通は関連費200億円を計上したが人数は未公表など、人数非公開の大型募集が相次いでいるという。