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2024年10月16日

9割企業が「導入予定ない」 賃金デジタル払い、帝国データ

 帝国データバンクが16日発表した「企業の賃金デジタル払い対応状況」アンケート調査によると、9割の企業がデジタル払いの「導入予定なし」と答えていたことがわかった。セキュリティーリスクなどへの不安が高く、普及には時間が掛かりそうだ。

 デジタル払いについては、「導入予定なし」が88.8%の多数を占め、「導入に前向き」はわずか3.9%。「言葉も知らない」が1.6%あった。

 前向き企業に理由を聞いたところ、「振込手数料の削減」が53.8%、「従業員の満足度向上」が42.3%、「事務手続きの削減」が32.7%と多かった(複数回答)。

 一方、導入予定のない企業では「業務負担の増加」が61.8%で最も多く、「制度・サービスへの理解が不十分」が45.0%、「セキュリティー上のリスク懸念」が43.3%あった(複数回答)。

 この結果について、同社は「利用拡大のためには、制度・サービスに関するきめ細かい情報周知のほか、セキュリティーの強化と情報共有、店舗などでのデジタル払いの導入と消費者のデジタル払いの利用を促す政策の強化が求められる」と指摘している。

 調査は4~10日に実施、1479社の有効回答を集計した。


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