帝国データバンクが4日発表した2024年度上半期(4~9月)の人手不足倒産は163件(前年同期比28件増)となり、過去10年で最高となった。23年度は前年度を2倍以上上回る年間313件に達したが、24年度はそれをさらに上回るペースで、同社は「企業の人手不足感の高止まりを踏まえると、今後も小規模事業者を中心に倒産は高水準で推移するとみられる」と予想している。
業種では24年問題に直面した「建設」が55件、「物流」が19件で、この二つで半数近くに達している。企業規模では「従業員10人未満」が134件と8割以上を占めた。
一方、東京商工リサーチが同日発表した上半期「人手不足」関連倒産も148件(同66件増)と1.8倍の増加となり、13年度以降で初めて100件を超えた。
内訳は「求人難」が57件、「人件費高騰」が56件、「従業員の退職」が35件など。業種も「建設業」が最多の47件、「サービス業他」が43件、「運輸業」が28件など。資本金1千万円未満の企業が90件と6割を占めた。