東京商工リサーチが5日発表した上場企業の「早期・希望退職募集」によると、1~8月の募集は41社(前年同期比13社増)で、募集人数は7104人(同3.6倍)となり、募集数は昨年の年間の2.2倍に急増していることがわかった。同社は「好調企業の構造改革と不振事業の事業撤退が重なった結果」と分析している。
募集社数でもすでに昨年の年間社数と並んでおり、このペースで進めば3年ぶりの年間1万人台に乗せる可能性が出ている。業種では「電気機器」が9社、2300人で最も多く、「情報通信業」が7社、512人、「繊維製品」が3社、694人と続いている。
直近では住友ファーマの700人、シャープの500人など、不採算事業の"止血"を急ぐケースも目立ち、ワコールホールディングスのように複数回の募集を実施している企業も3社ある。