帝国データバンクが２３日発表した「カスタマーハラスメントに関する企業の意識調査」によると、直近１年間にカスタマーハラスメント（カスハラ）の被害があった企業は１５．７％で、「ない」が６５．４％、残りが「わからない」だった。
業界別では、被害を受けた企業の割合が最も多かったのは「小売り」の３４．１％。次いで「金融」の３０．１％、「不動産」の２３．８％。「製造業」は最も少ない７．８％だった。個人顧客の多い業種の比率が高く、企業間取引の多い業種の比率は低かった。
対応策として、最も多かったのは電話に録音機能を付けるなど「顧客対応の記録」の２０．１％。次いで「カスハラを容認しない企業方針の策定」の１２．３％、「カスハラ発生時のサポート体制の構築」９．６％など。「専門部署の設置」はわずか２．１％だった（複数回答）。何らかの取り組みをしている企業は半数の５０．１％あったが、取り組みをしていない企業も４７．４％に上った。
調査は６月に実施、全国の対象２万７１５９社のうち１万１０６８社の有効回答を集計した（回答率４０．８％）。
