多様化する働き方に対応した労働基準法などの見直しを検討する厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」(荒木尚志座長)は19日、第9回会合を開き、主要テーマのうち、「労基法上の事業」と「労使コミュニケーション」について議論を展開した。これまでに、現状の職場実態に照らした課題や見直しが必要な事項は整理されてきており、この日は政策や方策を実際に法律などに落とし込む際の法技術的な考え方などを掘り下げた=写真。
同研究会は、経済学者らによる「新しい時代の働き方に関する研究会」(今野浩一郎座長)の報告書を引き継ぐ形で1月に発足。労働政策審議会の議論にのせる"前段"となるテーブルで、有識者「第2弾」の同研究会は主に法律の専門家らで構成され、次の時代の労基法を見据えた幅広い議論を展開している。主要テーマとして「労働時間法制」「労基法上の事業」「労基法上の労働者」「労使コミュニケーション」に焦点があたっている。
この日は、(1)労働組合による労使コミュニケーション(2)過半数代表者の仕組み(改善方法)(3)労使委員会・労働時間等設定改善委員会の活用(4)事業場ごとの労使コミュニケーションを集団化することについて(5)労働者個人の意思ーーを具体的な論点に挙げ、法制的・政策的な検討・対応の必要性が高い事項として何があるか、特に早期に取り組むべき事項は何か、中長期的な議論を要するものとして何があるかなどについて掘り下げた。
委員の発言で特筆されるのは...
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