東京商工リサーチが11日発表した今年上半期(1~6月)の飲食業の倒産動向調査(負債額1000万円以上)によると、倒産件数は493件(前年同期比16.2%増)と2年連続で過去最高を更新、年間1000件のペースで増えている。負債額は282億5000万円(同21.9%減)だった。
件数で多い業種は「専門料理店」の123件で、「酒場、ビヤホール」の98件、「食堂、レストラン」の97件が続いた。「バー、キャバレー、ナイトクラブ」は47件、「すし店」は18件だが、いずれも前年の2.6倍と急増している。
同社によると、人流回復やインバウンド需要の恩恵を受けてはいるものの、コロナ禍の後遺症を残したまま財務改善が進まず、人件費や光熱費などの上昇に耐え切れない中小事業者が増えているためとみられる。