帝国データバンクが4日発表した今年上半期(1~6月)の人手不足倒産は182件発生、前年同期の110件を大きく上回り、この10年の最高となった。建設・物流業が約4割を占めており、4月からの「2024年問題」に直撃された形だ。
業種では建設業が53件、物流業が27件とどちらも上半期の最高で、従業員10人未満の零細企業が143件と約8割を占めた。人手不足感はやや"一服"しているものの、同社は「中小・零細企業の場合は退職者が出るとダメージも大きく、事業継続が困難になるケースが多い」と分析している。
介護事業者の上半期倒産も最多の81件 東商リサーチ
一方、東京商工リサーチが同日発表した今年上半期の「介護事業者」の倒産も前年同期の54件を大きく上回る81件に上り、介護保険法が施行された2000年以降の最多となった。業種別では「訪問介護」が40件、デイサービスなどの「通所・短期入所」が25件、「有料老人ホーム」が9件などで、いずれも過去最多を更新。同社によると、介護報酬の改定、人手不足、物価高の影響が大きいという。