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2024年7月 2日

就職「お祝い金」禁止などの実効性確保策を議論、自民議連 厚労省、今月下旬にも具体策提示へ

n240702_2.jpg 自民党の「医療介護福祉保育職等の人材の円滑な確保を考える議員連盟」(根本匠会長)は2日、衆院第二議員会館で第14回総会を開き、雇用仲介事業者が求職者に金品提供を持ち掛けて繰り返し転職を勧めることを防ぐ、いわゆる就職「お祝い金」禁止規定の実効性を確保するための法整備などについて議論した。前回(5月16日)の総会で実施した職業紹介事業者2社と募集情報等提供事業者2社を招いたヒアリングなどを踏まえ、具体的な対応策の検討に着手している厚生労働省から集中的指導監督の実施結果や対応策の論点について説明を受け、課題を掘り下げながら意見交換した=写真上

 職業安定法上の募集情報等提供事業者(求人メディア)の対象を大幅に広げ、「届け出制」を導入する改正職安法が2022年10月に施行されている。AIやITなどの急速な進化に伴い、多種多様な「雇用仲介サービス」が求人企業と求職者の間に浸透。改正法は、サービス内容の実態把握と職業紹介事業との「境界整理」を進め、利用者保護を図る狙いがある。玉石混交のプレーヤーが存在する「過渡期」にあるなかで、とりわけ人手不足が顕著な医療・介護の現場では「事業者が金品提供を持ち掛けて不要な転職を促す事例が散見される」との指摘もある。現在は職業紹介事業者だけに「お祝い金の禁止」を課している。

n240702.jpg この日の会合では、根本会長=写真下右=が「議連発足当初は紹介手数料の上限規制から議論をはじめ、人材確保の観点から転職お祝い金の禁止や適正な優良職業紹介事業者の認定制度の実施を提言してきた」と議連の取り組みに触れたうえで、「健全な業界の発展、そして求職者と採用企業にとってより良い環境をつくる視点で政策の充実を図っていきたい」と述べた。

 非公開の会合後に開かれたブリーフィング(記者への概要説明)などによると...


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