東京商工リサーチが27日発表した「合同会社」新設法人調査によると、2023年に新設された合同会社は4万655社(前年比9.6%増)と大きく増え、初めて4万社を超えたことがわかった。全新設法人15万3405社の26.5%を占め、増加率では株式会社の8.6%増を上回った。
合同会社は06年の改正会社法でスタートした新しい法人格。設立手続きが容易で準備期間やコストもあまり掛からず、株主総会なども不要なことが人気の理由。同社によると、23年は10月から始まったインボイス制度により、多くの個人事業主が合同会社として法人化した可能性も高いという。
産業別では「サービス業他」が最多の1万8016社で、「情報通信業」「不動産業」「小売業」が4000社台で続いている。業種別では経営コンサルタントなどの「学術研究、専門・技術サービス業」が6502社で最も多かった。
新設法人は株式会社と合同会社だけで9割以上に達し、一般社団法人、NPO法人、医療法人などは伸び悩んでいるという。