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2024年5月20日

春闘大手賃上げ率5.58%、32年ぶり高水準 経団連第1回

 経団連が20日発表した2024年春闘の大手企業回答状況(第1回、定期昇給を含む加重平均)によると、16業種89社の平均で引き上げ額は1万9480円(引き上げ率5.58%)となり、前年の1万3122円(3.88%)を大きく上回った。第1回集計で同様の水準となったのは1992年の1万2893円(4.78%)以来32年ぶりで、最終集計との比較では91年以来の最高を記録した。

 内訳は製造業77社が1万9920円(同5.85%増)、非製造業12社が1万8168円(同4.85%増)と製造業が優位。業種別で最も高いのは鉄鋼9社の3万7528円(同12.04%増)、建設4社の3万1384円(同5.85%増、従業員平均)など。低いのは商業3社の1万4769円(同3.69%増、同)だった。

 今年の春闘は物価高や人手不足を背景に、組合側から前年を上回る要求が続出し、経団連側も満額回答の企業が相次いだ。連合がまとめた2日時点の賃上げ状況は、従業員300人以上の1253組合平均で1万6029円(同5.22%増)となっている。

 調査対象は加盟22業種、244社で従業員500人以上の大企業のうち、平均額などの判明した89社。


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