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2024年5月14日

過半数が「年収の壁」十分理解できず 年金制度に漠然とした不安、連合調査

 連合が14日発表した「年金に関する調査2024」によると、103万円、106万円、130万円など「年収の壁」を理解している人は半数以下にとどまる一方、現在の公的年金制度については「老後にいくら受け取れるか」が最大の関心事となるなど、複雑な制度に対して漠然とした不安を持つ人の多いことがわかった。

 まず、「年収の壁」について、「理解している」人は43.6%に過ぎず、「あまり理解していない」が40.5%、「まったく理解していない」が15.9%で、合わせると56.4%の過半数を占めた。理解派は男性の48.0%に対して、女性は39.2%と女性の低さが目立った。

 一方、公的年金制度への関心は「老後にいく受け取れるか」が55.5%で最も多く、「何歳から年金を受け取れるか」が28.7%、「自分が死亡した場合、家族がいく受け取れるか」が20.2%で続いた。「関心がない」も26.8%あった(複数回答)。

 年金制度については「年金がもらえない、減るかもしれない不安」が51.4%で最も多く、「保険料負担が増えるかもしれない不安」が33.6%、「制度が複雑過ぎてわからない」が31.8%で続いた(複数回答)。

 こうした結果について連合は「少子高齢化が進行し、公的年金制度の持続可能性や将来の給付水準に漠然とした不安を持つとともに、現在の社会保険料の負担を重く感じている人が多いと推察される」と分析している。

 調査は3月27日~29日に実施。10~60代以上の男女500人ずつの計1000人の有効回答を集計した。


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