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2024年5月 9日

「ダイバーシティマネジメント」を深掘り、ランスタッドの船上シンポ 横浜ぷかりさん橋で開幕、「ED&I」活動の一環

n240509_3.jpg 総合人材サービスのランスタッドは9日、横浜ぷかりさん橋に停泊するオランダ帆船「クリッパー・スタッド・アムステルダム号」を舞台に、「ダイバーシティマネジメント」について考える船上シンポジウムを開いた。ランスタッドが展開するエクイティ(公平性)、ダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(包括性)の頭文字をとった「ED&I」活動の一環。この日を皮切りに24日まで、横浜と神戸に停泊する同帆船上で6つのシンポジウムを開催し、年齢や性別、国籍、障害、性的志向などを問わず、誰もが心地よく働いて能力を発揮できる社会の重要性を発信していく=写真上

 シンポジウムの舞台となった帆船は今回が初来日で、オランダのランスタッドN.V(本部)とアムステルダム市が共同所有。1997年に失業者の職業トレーニングを目的として、19世紀の高速帆船を忠実に復元した。2000年に一般公開され、世界を周遊するワールドツアーではクルーとして若者を登用し、就業を求める人たちに幅広いスキルと経験を身につける機会を提供している。

 ランスタッドは、世界一公平で専門性を備えた人材会社を目指し、誰もが自分らしく生き生きと働ける職場環境を重視。日本法人も人事制度や就業規則、研修、社内コミュニケーション活動などにおいて、「ED&I」の考え方が社内に浸透するための仕組みを導入しているほか、外部と連携して「ED&I」をテーマにしたラウンドテーブルを主催している。今回の船上イベントは、こうした日ごろの取り組みや活動の延長線上として企画された。 

n240509_4.jpg この日のシンポジウムでは、ランスタッドN.Vのサンダー・ヴァント・ノールデンデ会長兼CEOと日本法人のカイエタン・スロー二ナ会長兼CEO兼アジアパシフィックチーフエグゼクティブが挨拶。「多様性のあるチームは同質性のチームよりも優れていることが経験と研究で証明されている。ダイバーシティを実現できても終わりはなく、ツールやリソースを活用していかに醸成していくかが大切だ。画一的でない、それぞれの企業に合ったダイバーシティを調整して探求していこう」と呼び掛けた=写真中

n240509_5.jpg 続いて、元スターバックスコーヒージャパン最高経営責任者で、リーダーシップコンサルティング代表の岩田松雄氏が「ダイバーシティのために必要なミッション」と題して講演。経験を踏まえながら、ダイバーシティのメリットや構築までのステップ、業績との関係性などを伝えたうえで、「共感性の自走式組織」をキーワードに解説。来場者と活発な質疑応答を繰り広げ、ダイバーシティマネジメントとの向き合い方や思考を掘り下げた。講演後は、19世紀の雰囲気漂う船上で交流会を開き、さまざまな産業や分野のリーダーたちが杯を交わしながら情報交換した=写真下

 同帆船は10日と13日は横浜、23日と24日は神戸に停泊。アムステルダム市との共催を含め、ダイバーシティマネジメントや女性のエンパワーメント、同性婚などをテーマにシンポジウムを開催し、企業の最前線で活躍する多彩なゲストを招いて「ED&I」への理解を深める。


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