ニュース記事一覧へ

2024年4月26日

「後継者難」倒産、最多の456件 23年度、東商リサーチ調査

 東京商工リサーチが26日発表した2023年度の「後継者難」倒産件数(負債1000万円以上)は456件(前年度比44件増)に上り、調査開始の13年度以降で最多となったことがわかった。経営者の死亡などで後を継ぐ人材の不足が深刻化していることをうかがわせる結果となっている。

 最も多い理由は「代表者の死亡」の217件で、「体調不良」の160件が続き、この二つだけで8割以上を占めている。業種では「飲食を含むサービス業」の121件が最も多く、「建設業」が106件で続いた。どちらも人手不足を代表する業種だが、経営者も不足していることが垣間見える。

 「後継者難倒産」は17年度の249件以降、毎年増え続けており、23年度で6年連続になる。政府は昨年暮れ、「事業継承税制の特例措置」の前提となる特例継承計画の提出期限を2年延長して、事業継承を後押ししているが、同社によると業績低迷から抜け出せない企業が多く、後継者育成の後れなどから事業を断念する企業も少なくないという。

【関連記事】
8割以上で「後継者なし」
総務省、23年個人企業調査(3月1日)

PAGETOP