東京商工リサーチが11日発表した「お花見、歓迎会・懇親会」に関する企業アンケート調査によると、今年の実施率は29.1%(前年比1.2ポイント増)にとどまり、コロナ前の19年当時の51.8%を大きく下回っていることがわかった。同社は「慣習的な開催は限界ではないか」とみている。
19年当時の実施率は大企業が63.4%、中小企業が50.2%だったが、コロナで実施は途切れ、コロナ後の22年は各4.5%、5.5%、23年は各34.9%、27.0%に増えた。しかし、今年はコロナの5類移行後初の年だったにもかかわらず、各36.7%、28.5%となり、中小企業の実施が少なかったため、全体でも3割を割る結果となった。
この結果について同社は、コロナ禍で生活様式の変化が定着したのではないかとみて、「今年の賑わいは訪日外国人客によるインバウンド需要、仲間や家族など自由な雰囲気でのお花見を楽しむ人々が中心だったようだ」と分析している。
調査は1~8日に実施し、4578社の有効回答を集計。資本金1億円以上を大企業、同1億円未満を中小企業とした。