帝国データバンクが3日発表した「タクシー業界の倒産動向」によると、2023年度にタクシー企業の倒産が33件(前年度比5件増)あり、過去最多だった11~12年度に迫る水準だったことがわかった。
タクシーの倒産は「リーマン不況」の11年度に36件、12年度に34件を記録して以降は減少が続き、10~20件台で推移してきた。コロナ禍でも公的支援を通じて経営は維持できたが、22年から始まったプロパンガスなどの燃料費高騰が収益を圧迫。これに運転手の高齢化による「ドライバー不足」も加わって行き詰まる企業が急増したようだ。
同社によると、代替交通手段として「配車アプリ」を活用したライドシェア制度がこのほど部分解禁されたが、これが業界にどのような影響を与えるかが焦点になるという。