厚生労働省が28日発表した2月の労働経済動向調査によると、労働者過不足判断DI(「不足」から「過剰」を引いた数値)は正社員が51ポイント(前回23年11月比5ポイント増)となり、3期連続で上昇、2007年以降の最高を更新した。
産業別で不足度の高かったのは「学術研究、専門・技術サービス」の66ポイント、「建設」の65ポイント、「情報通信」の62ポイントが最高クラス。その他を含む11産業のうち、7産業で平均値を上回り、多くの産業で人手不足が進んでいる状況を示していることから、今春闘における賃金アップの誘因になりそうだ。
パートタイム労働者についても、全体で32ポイント(同3ポイント増)に上昇、17年11月に記録した33ポイントの最高に次ぐ高水準となっている。特に「宿泊、飲食サービス」は70ポイントとダントツに高く、6産業で平均を上回った。
調査は四半期ごとに実施。今回は2月1~7日、30人以上の常用労働者のいる5786事業所を対象にし、2625事業所から得た有効回答を集計・推計した。