多様化する働き方に対応した労働基準法の見直しなどを検討する厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」(荒木尚志座長)は26日、第5回会合を開いた=写真。これまで議論した「労働時間制度」「労基法における事業(場)と労働者」「労使コミュニケーション」の論点を整理しながら更に掘り下げ、議論を一巡。次回会合では、この日の意見を踏まえて再整理し、次々回からは労使を招いたヒアリングを実施する。
同研究会は、経済学者らによる「新しい時代の働き方に関する研究会」(今野浩一郎座長)の報告書を引き継ぐ形で今年1月に発足。公労使で構成する労働政策審議会の議論にのせる"前段"となるテーブルで、有識者「第2弾」となる同研究会は法律の専門家らで構成され、次の時代の労基法を見据えた幅広い議論を展開している。
この日は、事務局の厚労省が企業と労働者を対象にした「労働時間制度等に関するアンケート」の調査結果(クロス集計)と、今夏をメドに実施する予定の「労働時間制度等に関する実態調査」について説明。前者のアンケート調査は、今年4月に「働き方改革関連法」の施行から5年となることを踏まえ、労働時間制度に関する現状の課題や傾向を把握するため、昨年11月に実施した。企業からは労働時間制度やテレワーク、勤務間インターバル、年次有給休暇、副業・兼業などを聞き、労働者には労働時間や仕事の裁量などについてたずねた。また、今夏に実施予定の実態調査は、1万事業所と労働者1万8000人を対象にする大規模な統計調査とする見通しだ。
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