マイナビが25日発表した2024年版「中途採用状況調査」によると、企業の23年の中途採用実績は年間平均21.8人(前年比2.6人増)と3年連続で増えた半面、退職者数も15.6人(同3.1人増)に増えたことがわかった。同社は慢性的な人材不足を背景に、「人材の流動性の高まりが続いている」と分析している。
採用費用は平均629.7万円(同55.8万円増、9.7%増)と1割近く増え、業種別では「IT・通信・インターネット」が最高の998.5万円だった。一方、深刻な人手不足に見舞われている「医療・福祉・介護」は262.8万円の最低クラスで、採用数が多い割に低かった。中途採用の費用が増加傾向にある中、業種別の費用感や採用人数には業種間のギャップがある。
24年の中途採用についても、積極的な企業は91.8%(同1.0ポイント増)に上り、中でも「IT・通信・インターネット」は95.5%に達しているものの、半数は経験者を優遇する方針。一方、「サービス・レジャー」は経験者・未経験者とも積極的に採用する方針で、業種間の採用ターゲットの違いも見受けられる。
調査は昨年12月15~18日に実施、昨年の中途採用業務担当者ら1400人の有効回答を集計した。