帝国データバンクが21日発表した2024年度「雇用動向調査」によると、正社員の採用予定のある企業は61.5%(前年度比1.5ポイント減)となり、3年ぶりに前年を下回ったが、3連続で60%台を維持していることがわかった。同社は「賃上げや原材料高などが採用抑制の一要因になっている」と分析している。
採用予定のある企業のうち、採用数が「増える」企業は23.7%(同2.0ポイント減)、「減る」は8.6%(同1.5ポイント増)で、「変わらない」が29.2%(同1.1ポイント減)と最も多い。業種では「旅館・ホテル」が80.0%で最も多く、「医療・福祉・保健衛生」が79.2%、「人材派遣・紹介」が78.0%、「情報サービス」が73.3%と続いており、慢性的な人手不足に悩む業界が並んでいる。
一方、非正規社員の採用についても、「採用予定のある」企業は45.9%(同1.4ポイント減)と3年ぶりに低下。採用予定自体がない企業も、正社員の27.0%に比べて40.4%(同1.2ポイント増)と高くなっている。
調査は2月15~29日、全国2万7443社を対象に実施し、1万1267社の有効回答を集計した(回答率41.1%)。