連合が15日発表した第1回春闘回答集計によると、ベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた賃上げ率(771労組、加重平均)は5.28%で、33年ぶりの高水準となった。また、有期・短時間・契約などの労働者は、賃上げ額(加重平均)が時給で71.10円、月給で1万5422円となり、いずれも引き上げ率が6%台で一般組合員を上回った。
連合の芳野友子会長=写真=は同日夕の記者会見で、「産業や企業、そして日本経済の成長につながる『人への投資』の重要性について、中長期的視点を持って粘り強く交渉した結果だ」と評価。「有期・短時間・契約の賃上げ結果も、格差是正に向けて前進できる内容と受け止める」との認識を示したうえで、「これからが本当の正念場だ」と強調した。
第1回集計は、15日午前10時までに回答を受け取った組合が対象。賃上げ分が明確にわかる654組合の賃上げ分は1万1507円・3.70%となり、比較できる2015年以降で最も高くなった。
連合が3月7日に発表した春闘要求集計(4日時点)によると、月例賃金の引き上げを要求した3102組合の加重平均が5.85%、1万7606円と30年ぶりに高い要求となっていた。