東京商工リサーチが30日発表した「雇用調整助成金(雇調金)の不正受給」調査によると、全国の労働局公表分を合わせると20年4月から昨年12月末の累計で919件、284億7621万円にのぼることがわかった。
919件のうち、同社のデータベースの登録686社について分析したところ、「サービス業他」が310社の半数近くを占め、飲食業96社、宿泊業23社、人材派遣業18社、旅行業16社、美容業11社など。コロナ禍で大きな打撃を受けた業種が並んでいる。
雇調金だけの不正は506件の半数以上を占め、緊急雇用安定助成金の不正も137件。両方を合わせた支給も276件あった。
雇調金も含めた不正受給は昨年9月時点で2263件、約427億2000万円に及び、このうち約297億5000万円が回収済み。