労働政策審議会の障害者雇用分科会(山川隆一分科会長)は27日、分科会で設定した2023年度目標の中間評価を確認。企業の法定雇用率達成割合が目標を上回り、ハローワーク経由の就職件数もコロナ禍前に戻っている状況を踏まえ、「良好と受け止める」と評価した。この結果や分科会委員の意見を参考に、厚労省と山川分科会長が24年度目標の策定に入る=写真。
中間評価によると、23年4月~9月までのハローワーク経由の就職件数は5万6269件(前年同期比8.8%増)で、目標としていたコロナ禍以前の 19年同期(5万5213件)と比べて1.9%上回った。また、今年6月1日現在の雇用率達成企業の割合は50.1%と目標の49.8%以上を上回り、民間企業における障害者の雇用状況は20年連続で過去最高を更新した。
委員は着実な伸びを評価したうえで、とりわけ中小企業への支援強化や産業・職種別の分析による定着率向上への取り組みを求めた。また、「障害者雇用ゼロ企業」に対する訪問対面型の意識啓発など、指導と支援をセットにした行政対応を要望する声が挙がった。
このほか、厚労省は今年4月に続き、「障害者雇用ビジネス(代行ビジネス)の実態把握」について、11月末時点の調査結果を報告した。実施企業は32法人、障害者の就業場所は152カ所。最も多いのは「農園」の110カ所で、「サテライトオフィス」が38カ所だった。利用企業は延べ1212社以上、就業障害者は7371人以上となり、いずれも前回調査より増加した。加えて、把握した懸念される課題と具体的な指導助言の内容なども併せて報告した。
委員からは...
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