日本生産性本部が22日発表した「労働生産性の国際比較2023」によると、22年の日本の労働生産性は1時間あたり(就業1時間あたりの付加価値)は52.3ドル(購買力平価換算で5099円)でOECD加盟38カ国中30位、1人あたりは年間8万5329ドル(同833万円)で同31位だった。
時間あたりでは前年の28位から2ランクダウンで、1人あたりも前年の29位から2ランクダウンとなり、いずれもデータ取得の可能な1970年以降の最低を更新した。時間あたりではOECD平均の65.2ドルを大きく下回り、米国の58%で、ポルトガルやスロバキアなどと同水準。1人あたりでもOECD平均の11万5454ドルの74%程度だった。
ただ、新型コロナ前の19年と比べると、時間あたりでは日本の2.0%増を含め、35カ国が上回った。さらに、足元の23年7~9月では日本の1人あたり実質上昇率は1.2%で、英米独の3カ国より上回っている。
一方、製造業についてみると21年の生産性は9万4155ドル(同1078万円)で、加盟34カ国中18位だった。前年と同水準で、米国の56%、フランスとほぼ同水準。2000年代の最高水準から、15年以降は16~19位に低迷しており、21年もランクアップしなかった。