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2023年12月21日

1.0ポイントの入職超過 厚労省の上半期雇用動向調査

 厚生労働省が21日発表した2023年上半期(1~6月)雇用動向調査によると、入職率は9.7%(前年同期比0.4ポイント増)、離職率は8.7%(同率)となり、差し引き1.0ポイント(同0.4ポイント増)の入職超過と前年より大幅に拡大した。上半期ベースで入職率は3年連続の上昇、離職率は2年連続の上昇・横ばいで、入職超過は3年連続。新型コロナの5類移行やインバウンド需要など、経済回復に伴う人手不足が最大要因。

 男女別では男性の入職率が8.5%、離職率が7.8%で0.7ポイントの入職超過。女性は各11.0%、9.7%、1.3ポイントの入職超過となり、女性の入職率が高かった。雇用形態別では正社員が中心の一般労働者が各7.5%、6.8%、0.7ポイントの入職超過で、パート労働者が各15.1%、13.5%、1.6ポイントの入職超過。女性のパートが大きく増えたことがわかった。

 産業別では、最も流動化の激しい宿泊・飲食サービス業は入職者約98万人、離職者約79万人。次いで卸売・小売業は各約79万人、77万人、医療・福祉業は各79万人、69万人と、いずれも入職超過だった。22年度に初めて離職超過となった介護業界の人数は不明だが、再び入職超過となった可能性がある。

 調査は7月、全国の1万5333事業所を対象に実施し、9198事業所から有効回答を得た(回答率60.0%)。対象の入職者は3万8620人、離職者は4万4049人。

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