厚生労働省が31日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.29倍だった。倍率は5月から3カ月連続で低下していたが、8月に1.29倍となってから3カ月連続の横ばいが続いている。
企業側の有効求人数約246万人(前年同月比1.8%減)に対して、有効求職者数は約190万人(同0.4%増)。都道府県別(就業地別)の倍率は福井県の1.91倍が最高で、最低は北海道の1.08倍。
新規求人倍率は前月比0.11ポイント低下の2.22倍だった。新規求人数(原数値)は前年同月比3.4%減。産業別で増えたのは宿泊・飲食サービス業の同5.2%増、学術研究・専門・技術サービス業の同2.6%増だけで、製造業は同12.7%減、建設業も同8.1%減など。その他を含む全11産業のうち、9産業で軒並み減少した。
また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.02倍だった。
9月完全失業率は2.6%、3カ月ぶり低下
総務省が31日発表した9月の就業者数は6787万人で、前年同月比21万人増と14カ月連続の増加。完全失業者は182万人の同5万人減で、3カ月ぶりの減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント減の2.6%となり、3カ月ぶりに低下した。男女別では男性が前月比0.1ポイント減の2.8%、女性が同0.1ポイント減の2.3%で、男女とも低下した。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5775万人のうち、正規従業員は3633万人で前年同月比44万人の増加、非正規従業員は2141万人で同8人の増加となり、非正規比率は37.1%に上がった。
非正規の内訳はパートが1035万人(同横ばい)、アルバイトが489万人(同23万人増)、契約が273万人(同16万人減)、派遣が153万人(同4万人増)、嘱託が111万人(同3万人増)となり、パートと契約以外は増加している。
一方、9月の休業者は181万人で前月比31万人減、前年同月比13万人減。6月から3カ月連続で数が増えていたが、4カ月ぶりに減少に転じた。