就職・転職支援のライボ(森宏記社長)が運営するJob総研が10日発表した2023年「メンタルケアの意識調査」によると、仕事でメンタル不調を感じたこのとある人は8割近くに上るものの、職場で「弱音を吐かずに我慢する」人も8割近くあり、それがヤル気の低下や離職につながる可能性を示唆する結果となった。
メンタル不調の経験については「とてもある」が24.9%、「ある」が24.6%、「どちらかと言えばある」が26.5%で、合わせると76%に上った。回復方法としては睡眠を取る、趣味に没頭する、誰かに話を聞いてもらう、などが多かった。
ただ、職場で「弱音を吐く」人は少なく、「とても我慢する」が25.9%、「我慢する」が23.1%、「どちらかと言えば我慢する」が25.6%の計74.6%に達し、その多くが「イメージが低下する」「人に話すのが面倒」「弱音を吐くのはよくない」などを理由に挙げている。
我慢することによる影響は「ヤル気がなくなる」「身体的不調を感じる」「より不調を感じる」などが多く、離職経験者が30.9%、離職検討者も25.6%あった。
こうした結果について同社は「職場では上司や人事にメンタル不調を訴えることに苦手意識を持つ社会人が多く、同等の目線でコミュニケーションを図れる相談環境を用意するなど、企業側のアプローチの方法を変える必要がある」と分析している。
調査は9月19~25日に実施、全国の20~50代の719人から有効回答を得た。