国税庁が27日発表した2022年分「民間給与実態統計調査」によると、企業で働く人が22年の1年間に得た平均給与は457万6000円(前年比2.7%増)と2年連続で増えた。21年の同2.4%増より少し高い伸びとなったが、物価上昇には追い付いていないとみられ、生活水準は向上していない状況だ。
男女別では男性が563万3000円(同2.5%増)、女性が313万7000円(同3.9%増)。雇用形態別では正社員が523万3000円(同1.5%増)、パートやアルバイトを含む正社員以外が200万5000円(同2.8%増)となり、初めて200万円台に乗せた。
業種別では「電気、ガス、水道、熱供給」が最も高い約747万円で、「金融・保険」の約656万円、「情報通信」の約632万円などが続いた。最も低かったのは「宿泊、飲食サービス」の約268万円だった。
全体の給与所得者数は5966.7万人(同1.5%減)で2年ぶりに減ったが、給与総額は231兆2640億円(同2.2%増)、源泉徴収された所得税額は12兆424億円(同7.0%増)といずれも2年連続で増えた。