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2023年8月30日

懲戒解雇で「退職金支給なし」が63% 横領などに厳罰、労務行政研究所調査

 一般財団法人、労務行政研究所(猪股宏理事長)が30日発表した「企業における懲戒制度の最新実態」調査によると、懲戒処分で最も重い懲戒解雇の場合、退職金を全額支給しない企業の割合は63.2%に上り、諭旨解雇(依願退職)の場合は30.5%が全額支給することになっていることがわかった。

 懲戒解雇に当たりそうな30ケースの中から上位三つを挙げてもらったところ、最も多かったのは「売上金100万円を使い込んだ」場合の75.9%。次いで「無断欠勤が2週間に及んだ」の74.1%、「社外秘の機密事項を意図的に漏洩させた」の69.4%という厳しい結果となった。

 諭旨解雇の場合の退職金については、「全額支給」に続いて、「一部支給」も20.0%だったが、懲戒解雇と並んでそもそも「退職金制度はない」という企業も3割近くあった。

 懲戒処分の段階は「6段階」が最多の41.8%で、重い順から懲戒解雇、諭旨解雇、降格・降職、出勤停止、減給、譴責(けんせき)とするケースが多かった。

 調査は4月10日~7月5日に実施。上場、非上場の225社の回答を集計した。

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