東京商工リサーチは16日、2023年3月期決算の上場企業3235社の平均年間給与を発表した。それによると、22年度は620万4000円で前年より15万円、2.4%増えた。平均給与は13年度から5年連続で上昇、18年度の605万7000円をピークに19、20年度と2年連続で下落したが、21年度は景気回復で3年ぶりに増加。22年も円安などで業績好調の企業が増えたほか、賃上げ機運の高まりなどもあって過去最高を更新した。中央値も同11万7000円、2.0%増の599万5000円だった。
増えた企業数は7割にあたる2212社。産業別のトップは前年と同様に電気・ガス業の729万7000円(同0.3%減)で、建設業の719万3000円(同0.7%増)が続いた。最低は小売業の485万円(同2.8%増)で、サービス業の554万3000円(同4.5%増)が続き、人手不足が深刻な業種の上げが目立った。
個別企業では前年と同様にトップはM&Aキャピタルパートナーズの3161万3000円、2位はキーエンスの2279万3000円。1000万円以上が過去最多の66社あり、平均レンジは500万円以上~600万円未満の955社が最多だったが、構成比は前年より低い29.5%と3割を切った。