帝国データバンクが24日発表した「時間外労働に関する企業動向調査」によると、夏休みシーズン前の6月に時間外労働が1年前より「増えた」業種は「旅館・ホテル」が55.9%、次いで「飲食店」が47.1%に上り、全体の19.3%を大きく上回った。新規採用が進まず、人手不足を既存従業員の残業などで補っている実態が浮かび上がっている。
旅館・ホテルの場合は春の観光シーズンの3、4月は70%を超えており、6月は"一服状態"にあるにもかかわらず、他業界よりダントツに高いわけで、それだけ人手不足が深刻な状況にある。同様に、飲食店も春のシーズンの4月は53%を超えていた。
同社は、7、8月の夏休みシーズンは春以上に旅行需要などが高まるため、時間外労働がさらに増える可能性がある、と予想している。
調査は毎月実施。6月は19~30日に全国2万7771社を対象にし、40.0%にあたる1万1105社から有効回答を得た。