東京商工リサーチが10日発表した今年上半期(1~6月)の全国企業倒産(負債1000万円以上)は4042件(前年同期比32.1%増)、負債総額は9340億8000万円(同45.3%減)となった。件数は2年連続で増え、20年以来、3年ぶりの4000件台となった。負債が減ったのは、昨年、自動車部品のマレリホールディングスが負債1兆円以上を抱えて倒産した反動。
倒産の種類別では「ゼロ・ゼロ融資」後が322件(同148件増)、「物価高」が300件(同210件増)、「後継者難」が209件(同16件減)など。コロナ禍の"後遺症"や昨年来の物価高騰に対応できない企業が続出している状況だ。産業別件数で最も多いのは「サービス業他」の1351件で、「建設業」の785件などが続いている。
一方、負債1000万円未満の倒産は244件(同10.9%増)で、3年ぶりに増えた。このうち、「コロナ関連」は82件(同25件増)。業種では「サービス他」が110件で最も多かった。コロナ向け資金繰り支援の終了が要因とみられる。