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2023年6月 1日

すでに7割が内定済み 来春卒大学生の面接解禁

 来春卒業する大学生・大学院生に対する企業の採用選考が1日、解禁された。しかし、労働人口の減少や景気回復という長期・短期の実態を背景に、すでに7割以上の学生が内定を得ている模様で、「就活ルール」の形骸化が一層鮮明になっている。

 リクルートによると、5月15日時点の内定率は72.1%(前年同期比6.7ポイント増)。ディスコによると、同月1日時点の内定率は70.2%(同5.2ポイント増)。いずれも前年を大きく上回って7割を超えており、ディスコによると5月時点で7割を超えたのは比較可能な05年卒以降で初めてという。

 ただ、リクルートで6割、ディスコでも5割以上の学生が内定後も就活を継続していることから、現在の内定を"すべり止め"にしている学生が多いとみられ、企業にとっては内定の早出しも無意味になりつつあるようだ。リクルートによると、就職先を確定した学生の多い業種は「情報通信」が28%で最も多く、次いで「機械以外の製造業」の12%。それ以外は一ケタに過ぎない。

 解禁は政府による「就活」ルールの一環で、会社説明会は3年生の3月、採用面接などの選考は4年生の6月にそれぞれ解禁されるが、強制力はない。

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