連合が31日発表した2023年「就職差別に関する調査」によると、企業の採用面接で質問された内容は「転勤」と「残業・休日出勤」の可否が4割以上で最も多く、性別、外見、恋愛・結婚など不適切な質問・意見を受けた人も19.5%あったことがわかった。
質問項目で最も多かったのは「転勤の可否」が43.3%で最も多く、次いで「残業・休日出勤の可否」が42.8%、「家族関連」が37.7%など。転勤は女性の36%に対して、男性は51%に上った。
また、面接者による「不適切な」質問などでは、男性が18%、女性が21%経験しており、男女とも「女だからすぐ辞めるだろう」「女性の方が仕事は丁寧」などの性別関連、「彼氏の有無」「恋人の有無」などの恋愛・結婚関連といった質問や意見を受ける人が多かった。
これらの内容は応募者の適性や能力とは関係ない情報であり、面接などででも「不適切」とされているものの、実際には根強く残っていることがうかがわれる。
不適切な質問・意見のあった業種としては「医療・福祉」が15%で最も多く、「その他サービス」が14%、「建設」が13%、「情報・通信」が10%の二ケタだった。
調査は4月1~4日に実施、最近3年以内に就職試験を受けた15~29歳の男女1000人の回答を集計した。うち、4年制大学・大学院が過半数を占めている。