厚生労働相の諮問機関、中央最低賃金審議会(藤村博之会長)は6日、最低賃金の目安額を示す都道府県のランク制度を、現行の4段階から3段階に見直すことを決めた。ランク分けを少なくして、地域格差を是正するのが狙いで、10月から実施する。ランク数の削減は1978年の同制度創設以来、初めて。
現在、最高のAランクは東京(時給1072円)など6都府県、Bは京都(同968円)など11府県、Cは北海道(同920円)など14道県、Dは沖縄(同853円)など16県。新ランクではAが東京など6都府県、Bが北海道など28道府県、Cが青森など13県の三つに再編する。Bランク地域を拡大して「ボリューム層」とし、地域間の格差を是正するのが狙い。
昨年10月に改定された最低賃金は、過去最高の31円引き上げとなり、全国平均は時給961円。岸田首相は今年の改定で同1000円への引き上げを目指している。