東京商工リサーチは20日、コロナ禍に対応するため雇用調整助成金(雇調金)の特例措置を活用した上場企業の調査結果をまとめた。それによると、20年4月から今年3月の間に上場3918社の21.9%にあたる861社が活用し、受給額は累計約9226億円に上ることがわかった。特例措置は3月で終了する。
受給額では「1億円以上~5億円未満」が288社で最も多く、「1億円未満」が248社、「10億円以上~50億円未満」が119社。「100億円以上」は16社あり、うち9社が鉄道・航空を含む運送業。次いで観光を含むサービスと外食が3社ずつあった。これらはコロナ期間中に最もダメージを受けた業種で、雇調金の活用によって雇用を維持できたものの、現在は人手不足に直面している企業も多い。