帝国データバンクが9日発表した「価格転嫁の成功理由に関する企業アンケート」調査によると、価格転嫁に成功した企業に成功理由(複数回答)を聞いたところ、「原価を示した価格交渉」が45.1%で最も多かった。次いで、「取引先への価格改定の通知」が28.7%、「業界全体における理解の進展」が25.8%などとなった。
ただ、業界によって転嫁方法にはバラつきがあり、「原価交渉」では製造業が63.7%、「卸売業」も49.1%で最も多かったが、小売業では「取引先への価格改定の通知」が26.7%で最も多く、「原価交渉」はその次の21.1%だった。同社の試算では、コスト上昇に対する販売価格への転嫁率は39.9%となっている。
また、今年の商品・サービスの値上げ(複数回答)については、「4月」が42.8%で最も多く、「5月」が26.5%で続いた。
調査は昨年12月に実施し、1335社の有効回答を集計した。