東京商工リサーチが27日発表した2022年「上場企業の早期・希望退職」によると、開示企業は38社で、前年の84社から大きく減り、コロナ前の19年の35社と並んだ。コロナ直撃業種の募集が一巡したのが減少要因。
募集人数も判明している31社で約5780人と、前年の1万5892人から大きく減少。前年は1000人以上の大型募集が5社あったが、昨年は1社にとどまり、100人未満が21社と過半数を占めた。
業種別では「機械」が5社、「アパレル・繊維製品」と「電気機器」が各4社、「医薬品」が3社など。コロナ禍で打撃を受けた「外食」はゼロだった。
今年はすでに6社が判明しているものの、同社は「コロナ禍による人員削減は一服感が出ているものの、海外では米国のIT企業の大幅削減が相次いでおり、日本でも雇用の多い製造業を中心に先行きは不透明」としている。