労働政策審議会の第123回障害者雇用分科会(山川隆一分科会長)は18日、事務局の厚生労働省が23年度から法定雇用率を、企業については現行の2.3%から0.4ポイント引き上げて2.7%、公務員についても2.6%(教育委員会は2.5%)から0.4ポイント引き上げて3.0%(同2.9%)にする案を提示した。
引き上げ幅は過去最大で企業側の混乱を避けるため、厚労省案では23年度は現行比率に据え置き、24年度(4月)から2.5%、26年度(4月)から2.7%に段階的に引き上げる。しかし、経団連など企業側委員が「負担が大きい」と強く反発したことから、2.7%に引き上げる時期を4月から7月に延期することで了承された。これを受けて厚労省は政省令の公布準備に入る。
障害者雇用促進法では法定雇用率を5年ごとに見直す規定があり、28年度には新しい雇用率になることから、今回は実施時期を遅らせることで雇用率アップを押し切った形だ。一方、法定雇用率の算定にあたって一定比率を除外できる業種については、25年度(4月)から一律10ポイント引き下げる。
22年の企業障害者雇用61.4万人、実雇用率2.25%
厚労省が同日示した2022年「障害者雇用状況」によると、...
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