製造系派遣業界などのDX化推進に向けて設立されたクラウドスタッフィング(江本亮社長)は14日、都内でお披露目イベント「派遣DX EXPO2022」を開き、派遣先や派遣元企業ら関係者が参加した。同社は業界標準システムの統一化を目指し、10社の出資で8月にスタートし、現在は16社となっている。
この日は「2023年DX化で派遣会社に起きる変革」と題して清水竜一・日総工産社長兼CEOと栗山勝宏・ワールドインテック社長による基調講演が行われ、大野博司・クラウドスタッフィング会長がファシリテーターとなってパネルディスカッションが行われた=写真。
清水氏は製造派遣業界のDX化の遅れに触れて「今後はマッチングのみならず、人材育成も業界の重要課題になることからDXは不可避」と強調し、栗山氏は新型コロナを幕末の「黒船」に例え、「日本は現代も黒船に弱く、コロナでテレワークが急速に広がった。DX化の推進には良い時期ではないか」と発言。それぞれ自社独自のDX化推進の取り組みを披露した。この後のステージでは、派遣先のメーカー担当者を交えて三つの好事例が紹介されたほか、10月にアンケート実施した「派遣スタッフ管理業務のDX化最新レポート」などが報告された。
会場には出資企業による展示ブースも設けられ、システム間自動変換・連携ツール、派遣・アルバイトの採用分析ツール、日本語教育の最新eラーニング、AI顔認証カメラ体験など、DX化の一端がわかる体験デモなども活発に行われ、参加者の関心を集めた。