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2022年12月16日

70歳就業確保措置の企業は28% うち8割は継続雇用、22年厚労省

 厚生労働省が16日発表した2022年「高年齢者雇用状況等報告」によると、70歳までの社員の就業確保措置を実施している企業は6万5782社で全体の27.9%(前年比2.3ポイント増)に増えたものの、社員数の多い大企業では20.4%(同2.6ポイント増)にとどまっていることがわかった。

 就業確保措置の内訳は「継続雇用」が8割近い21.8%(同2.1ポイント増)で最も多く、「定年廃止」が3.9%(同0.1ポイント減)、「定年引上げ」が2.1%(同0.2ポイント増)など。大きな増減はなく、定年後の社員を"戦力化"している企業は、依然として3割に満たない少数派であることがうかがえる。

 全企業の常用労働者は約3480万人で、そのうち60歳以上は13.5%の約470万人。うち、常用労働者31人以上の企業における60歳以上は約441.7万人おり、09年当時の約216.0万人から13年間で2倍以上に増えている。多くの企業にとって、高齢社員を「お荷物」扱いできる規模ではなくなりつつある。

 高年齢者雇用安定法では、65歳までの雇用を実施している企業に対して、70歳まで定年制廃止、定年延長、再雇用などによる継続雇用などの努力規定を設けている。

 調査は6月1時点の状況について、常用労働者21人以上の23万5875社の回答を集計した。

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