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2022年10月24日

雇調金の特例廃止と経過措置 基本了承、職業安定分科会

 労働政策審議会の第186回職業安定分科会(山川隆一分科会長)は24日、雇用調整助成金(雇調金)の特例廃止について議論した。コロナ禍も下火になりつつあることから、厚生労働省は、20年春から続けてきた雇調金の支給要件の緩和特例措置を来年1月末に廃止し、人材育成に向けたリスキリング(学び直し)などに移す方向で、同分科会の意見を求めている。

 この日は、基本的に特例廃止の方向で出席委員の意見は一致したが、労働者側委員や中小企業委員らから「見直しの対応は妥当だが、厳しい産業もあるため、段階的な引き下げといった対応が必要」「円滑な労働移動には総合的なセーフティーネットが必要であり、産業・地域ごとにそれぞれの事情に即した経過措置を取るべきだ」などの意見が出た。

 雇調金は、通常は1人日額8355円が上限だが、コロナ禍では上限額や支給要件などを段階的に引き上げ、一時は1万5000円まで引き上げた。10月から1万2000円に引き下げたが、さらに12月からは9000円、来年2月以降は元の8355円に戻したい意向だ。支給期間が長期化して支給額が延べ6兆円を超え、財源が枯渇する懸念が高まる一方、生産性の低い企業を温存する負の効果も指摘されていることから、段階的な縮小に踏み切るもの。

 この日の意見を受けて、厚労省は...

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