人材派遣会社による、派遣社員らのリスキリング(学び直し)支援の動きが活発になっている。政府が補正予算案に組み込む予定の「人への投資と分配」政策を先取りした動きだ。
パソナとサイボウズは19日、パソナの登録派遣社員を対象に、サイボウズの業務改善プラットフォーム「Kintone(キントーン)」の認定資格取得講座を開始。約2カ月かけて公式認定資格の「Kintone認定アソシエイト」を取得したDX人材を企業に派遣する。25年末までに約2000人の人材を育成する計画だ。
一方、パーソルテクノロジースタッフとPwCコンサルティング合同会社も同日、ITエンジニア育成支援の協業サービス「はたらくモノサシ」を提供する、と発表した。まず、ITエンジニア向けにスキルの可視化を起点とする人材育成支援サービスを23年度中に実施する。
エン・ジャパンが8月に発表した「リスキリング調査」では、派遣社員の85%が動画編集、語学、プログラミングなどのリスキリングに興味を示しているものの、経験者は37%どまり。ただ、21%が「取り組む予定」としていることから、リスキリングに対するニーズはかなり高いとみられる。