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2022年9月30日

8月の有効求人倍率1.32倍、求職者数が減少

n220930.png 厚生労働省が30日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.03ポイント上昇の1.32倍となった。1月から8カ月連続の上昇で、昨年5月以降、2度の横ばいをはさんで16カ月連続の上昇基調が続いている。上昇局面としては2016年前半の水準に並んだ。

 企業側の有効求人数約247万人(前年同月比14.7%増)に対して、有効求職者数は約191万人(同0.3%減)となり、求職者数の減少が求人倍率を高めている要因の一つになっている。都道府県別(就業地別)では福井県の2.04倍が最高で、最低は沖縄県の1.04倍。

 新規求人倍率は2.32倍で前月比0.08ポイントの低下。新規求人数(原数値)は前年同月比15.1%増で7月をさらに上回り、産業別では宿泊・飲食サービス業が同51.1%増、生活関連サービス・娯楽業が同28.9%増、卸売・小売業が同18.7%増となるなど、サービス業を中心にした5月以降の求人増の流れが継続している。全11業種のうち、8業種が二ケタ増だった。
 
 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント増の1.02倍となった。

8月完全失業率、4カ月ぶり2.5%に低下

 総務省が30日発表した8月の就業者数は6751万人で、前年同月比12万人増と2カ月ぶりの増加。完全失業者は177万人と同17万人の減少で、14カ月連続の減少となった。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント低下の2.5%となった。男女別では男性が2.7%、女性が2.3%で、男性は前月比0.1ポイント低下、女性は同水準だった。2.5%は4月と同じ水準で、4カ月ぶりに低下し、完全雇用状態となっている。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5710万人のうち、正規従業員は3589万人で前年同月より25万人減少、非正規従業員は2121万人で同50万人の増加となった。非正規率は37.1%と少し上がった。

 非正規の内訳はパートが1033万人(8万人増)、アルバイトが468万人(同31万人増)、契約が284万人(同4万人増)、派遣が149万人(同4万人増)、嘱託が107万人(同1万人増)とすべて増えた。

 一方、8月の休業者は268万人で前月比10万人増、前年同月比18万人増となり、2カ月連続で200万人台が続いている。新型コロナのオミクロン株感染者が増え、自宅などでの待機が続いたためとみられる。

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