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2022年9月16日

宿泊などのパート、さらに不足 厚労省の8月労働経済調査

 厚生労働省が16日発表した8月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足状況判断DI(「不足」の割合から「過剰」の割合を引いた数値)は、正社員が41ポイントで5月の前回調査から4ポイント上昇した。前回の同2ポイント低下から再び上昇に転じており、対コロナの行動制限緩和を背景に人手不足が再現された形だ。

 産業別では、前回と同様に建設が57ポイント(同8ポイント増)、医療・福祉が53ポイント(前回と同じ)、運輸・郵便が53ポイント(同5ポイント増)など、前回より軒並み不足度が上がっており、下がったのは情報・通信の38ポイント(同4ポイント減)だけだった。

 パートタイムは前回と同じ28ポイント。宿泊・飲食サービスが56ポイント(同6ポイント増)と前回よりさらに不足度を強めており、生活関連サービス・娯楽も49ポイント(同14ポイント増)と"コロナ明け"の人手確保に努めている。

 労働者不足の対応方法については、過去1年間に「対処した」事業所の比率は63%、今後1年間に「対処する予定」の事業所も62%に上った。具体的な方法で最も多いのはいずれも「正社員等採用・正社員以外からの正社員への登用」で、各55%、56%だった(複数回答)。

 調査は四半期ごとに実施。今回は8月1~7日、30人以上の常用労働者のいる5780事業所を対象にし、2802事業所から有効回答を得た(回答率48.5%)。

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