帝国データバンクが８日発表した「物価高倒産」動向調査によると、７月の倒産は３１件発生し、５、６月の２０件台からハネ上がった。今年１～７月の累計でも１１６件に達し、前年の年間１３８件を大きく上回るペースで増え続け、過去５年でも最多ペースだ。
「物価高倒産」企業は、原油などの燃料・原材料などの仕入れ価格の上昇、取引先からの値下げ圧力などで価格転嫁できなかった「値上げ難」などで法的整理となった企業と定義。今年の場合、多い業種は運輸業の３３件と建設業の２７件で、卸売業の１８件、製造業の１５件などが続いている。
同社は、今のところは運輸、建設などの業種が多いが、価格転嫁の困難な中小・零細業全体に波及していることから、「今後は卸売りや小売り業種でも増える可能性がある」と予想している。
