厚生労働省が29日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.03ポイント上昇の1.27倍となった。1月から6カ月連続の上昇で、昨年5月以降、2度の横ばいをはさんで14カ月連続の上昇基調が続いている。
企業側の有効求人数約244万人(前年同月比15.1%増)に対して、有効求職者数は約204万人(同2.3%増)となり、5月以上に求人の伸びが求職者の伸びを大きく上回ったため、求人倍率の上昇につながった。都道府県別(就業地別)では福井県の2.10倍が最高で、最低は沖縄両県の0.99倍。東京都は1.03倍、大阪府も1.03倍と倍率を上げ、1倍を下回ったのは沖縄県だけになった。
新規求人倍率は2.24倍で前月比0.03ポイントの下落。新規求人数(原数値)は前年同月比12.0%増で、産業別では5月と同様に宿泊・飲食サービス業が同30.9%増、製造業が同16.9%増、生活関連サービス・娯楽業が同16.7%増と目立ち、全主要11産業で増えている。
また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント増の0.99倍となった。
6月完全失業率2.6%の横ばい、休業者3カ月連続減
総務省が29日発表した6月の就業者数は6759万人で、前年同月比21万人増と3カ月連続で増えた。完全失業者は186万人と同21万人の減少で、12カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は前月と同じ2.6%だった。男女別では男性が2.7%、女性が2.5%で、男性は前月比0.1ポイント低下、女性は0.1ポイント上昇した。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5707万人のうち、正規従業員は3602万人で前年同月より5万人減少、非正規従業員は2105万人で同18万人の増加となった。非正規率は36.9%。
非正規の内訳はパートが1017万人(同23万人減)、アルバイトが449万人(同17万人増)、契約が283万人(同4万人増)、派遣が158万人(同18万人増)、嘱託が113万人(同1万人減)でパートと嘱託は減った。
一方、6月の休業者は157万人で前月比7万人減、前年同月比27万人減となり、3カ月連続で減少した。経済回復に伴う就労者が増えたため。