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2022年7月29日

派遣スタッフ管理システム(DX)の共同開発で合意 製造派遣10社が出資、新会社8月設立へ

 人材派遣の受発注や契約管理、勤怠管理などの「業務一括管理システム」を提供しているクロスリンク社とHRガイド社は29日、製造派遣業界における業界標準システムの統一化を目指すべく、共同開発することで合意したと発表した。8月に新会社となるクラウドスタッフィング社を設立し、10月からサービスの提供を開始する予定。新会社には両社に出資していた主要株主10社が新たに出資し、「企業価値の向上とともに派遣スタッフの待遇向上につなげたい」としている。

 クラウドによる人材派遣業務の一括管理システムは、メーカー(顧客)の生産性向上や労働環境改善などの付加価値を高める効果があるとして注目されているが、複数の派遣先を持つ派遣会社では、顧客が採用したシステムに合わせて複数のシステムを重複して管理しなければならないといった課題が発生していた。こうした中、両社とそれぞれの出資会社はこの問題を製造派遣業界全体の共通課題として捉え、共通プラットフォームの共同開発が必要と判断した。

 両社は共同開発の意義について、製造派遣業界の主要企業が協業して派遣管理における「業界標準プラットフォーム」を構築することで、共通化が実現して業界全体の生産性向上が見込める、と強調している。また、個人情報の保護に関する法律やその他のガイドラインを遵守し、システム内の個人情報や利用企業の運用情報は厳重に管理・保護の上で適正に取り扱う方針だ。

 クラウドスタッフィング社(江本亮社長・本社横浜市)への出資会社は、アウトソーシング、ウイルテック、エイジェック、三幸コーポレーション、ジャパンクリエイトグループ、東洋ワーク、日総工産、平山ホールディングス、フジアルテ、ワールドインテックの計10社。年内にさらに参画企業を募って追加出資も検討している。

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